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楽しい音楽の時間

「のだめ」ブームに煽られて、私も高校生のときの音楽の授業のことを思い出したりしています。教育の力はすごいもので、寒い冬にいまだにシューベルトのセレナーデが頭によぎります。でも悲しいかな記憶は怪しいもので、この歌が入っている歌曲集が「冬の旅」だと思いこんでいました。「白鳥の歌」のほうでした。

私の高校の音楽の先生はオーソドックスな授業をする先生だったのですが、今思うとなぜわざわざドイツ語やイタリア語で歌わされたかよくわかります。原語がやはり音符の一つ一つにいちばん合っているのですよね。決して気取ってやっていたわけではないのでした。

高校で歌わされた曲は、ベートーベンの「愛(Ich liebe dich)」、シューベルトのセレナーデ、野ばら、スメタナのモルダウ(これは訳詞で)、ジョルダーニのカロミオベン、ここまでは確実で、これにマルティーニの「愛の喜び」が入っていたかどうか?これはシャンソン・オタクだった自分の知識が交じっていたかも。

ただ、今思うと不思議なのは、イタリアの「帰れソレントへ」(これは原語がナポリ方言なので日本語で歌う)「ラ・スパニョーラ」(こちらはとてもやさしいイタリア語)が教科書でイタリア民謡になっていたこと。どちらもいい歌(特に「帰れソレントへ」)なのですが、後でイタリア史の知識を得ると、これらは民謡というよりも、登山鉄道の「フニクリ・フニクラ」同様、テレビもラジオもない時代(19世紀末~20世紀初)のナポリを中心とした地域で作られたコマーシャル・ソングの元祖なのですね。

「ソレント」は実は地元ホテルや観光業のために作られたものだし、「ラ・スパニョーラ」に至っては高校時分は気づかなかったけど歌詞に英語でいうとエクスタシーに相当するイタリア語が入っているのですね。日本語の訳詞は教育上の配慮で当たり障りのない愛の歌になっていたけど、イタリア語が分かるようになった今、その意味を気を入れて訳すと「スペイン女はお熱いのがお好き。キスは昼も夜も。きつく抱き合ってエクスタシーに行くのよ。スペイン女はこんな風に愛するの。」といった感じなのです。旋律もえらい陽気な歌なのですが、特に上等な旋律でもないのに何でこんな花街の歌みたいなのを歌う必要が、それに高校の教科書に載っている必要があったのだろう?もちろん、この歌が嫌いではないのですが、なぞだ!意図がわからん。

ところで、こういう学生時代の音楽で歌った曲が思い出せるいいサイトがありますのでリンクしておきます。

「唱歌・童謡の世界」 

http://www5b.biglobe.ne.jp/~pst/douyou-syouka/

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