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周防監督に学ぶ正しい怒り方

痴漢冤罪を扱った映画「それでもボクはやってない」の周防正行監督が、「満員電車が走っているのはおかしい」と記者会見で述べたようです。「外国なら被害にあった女性は電鉄会社を訴えるだろう」と。皆さん、これについてどう思いますか。

電鉄会社がかわいそう、と思いませんか?日本のように過密した都市環境では、まして今の段階で過密ダイヤでこれ以上は無理だと思いませんか。たぶん、そういう意見のほうが日本では思慮深いと思われるでしょう。

私は断然、周防監督に賛成です。なぜかというと、そういう風に怒らないと現状は変わらないからです。電鉄会社にまず満員電車を走らせるな、と国民が言う。そうすると、会社は「じゃあ皆さん全員は乗せられませんね」と脅すでしょう。経費的にも無理ですよ、と証拠も出てくるでしょう。そこでひるむのではなくて、電鉄会社の努力で足りなければ、今度は時差出勤を優遇する措置などを政府に考えさせればよいのです。

無実の男性を罪人にしたり、男性を全員痴漢扱いする「女性専用車」などといった性差別は、人権侵害です。それを企業に許してはだめでしょう。人権は私的利潤より優先されないといけません。企業にできないなら、国が何かの手だてを打つべきです。

日本人は他人を思いやることでは他の国の人より勝っていると思います。しかし、時にはまず怒って、そこで問題を相手に投げ、その答えにさらに反論していくという強さも必要です。怒り続けるには、体力も知力も要ります。しかし、そうやって鍛えられたプロテストの文化がないと、国難などにぶつかったいざというとき、体が動きません。

大体、民衆の示威行為であるデモよりも道路交通を優先する国が民主主義といえますか?歩道でデモなどナンセンスです。国民も、自分の交通ばかりを考えず、ストやデモがあるときは、明日は我が身、いつ自分が自分を守るためにそういうことをしなければいけないか、想像しなくてはいけません。ストやデモがあって会社にいけないときは、従業員は会社に謝る必要はないのです。

そういう国にしませんか?

「それでもボクはやってない」 http://www.soreboku.jp/index.html

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