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ローマ条約50周年記念切手情報

各国の発行情報を「やそだ総研」でご案内しています。

こちらをご覧ください。画像はリンク先にあります。(切手にも著作権があるので)

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キムタクがEU教育に貢献

キムタクこと木村拓哉氏は、日本におけるEU教育に貢献しました。EUの元祖である欧州石炭鉄鋼共同体の時代の製鉄業の説明に欠かせない「高炉」(こうろ)という言葉が、先頃終了したドラマ「華麗なる一族」によって、お茶の間で市民権を得ました。キムタク演じる万俵鉄平専務の務める阪神特殊製鋼(モデルは山陽特殊製鋼といわれる)の高炉建設がまさに中心テーマだったからです。これから大学でEUの歴史や欧州経済史を講義する研究者は「ほら、あの、キムタクが作っていたやつ」とでも言えば、ドラマ好きの学生にはイメージが浮かぶのです。

大規模な投資を必要とする高炉は大国でも数基あるかないかという大設備です。これがヨーロッパに何基必要であるかは当時の大問題でした。イタリアはフランスなどからやめておけと言われたのですが、国家の威信をかけて、大戦中にドイツに解体されたコルニリャーノの高炉を復活させ、ここからイタリアの戦後の大規模製鉄が始まります。(それは4基目の高炉を作ろうとするときにもろくも瓦解するのですが)

これは作者の山崎豊子氏のおかげではないか。なるほど。でも、キムタクなくしてこういう大きい設備のいるドラマは作らなかったでしょう。キムタクはEU教育に貢献したのです。

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ブログのタイトル変更

このブログのタイトルを「欧風堂」から「欧風舎」に変更します。関西に実在のお菓子会社と区別するためです。誰もこのブログなど気にしないのですが、どうも関西ではかなり有名なお菓子屋さんらしいのです。

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なぜイタリアを落としたのか

年初に出た岩波文庫の『世界憲法集』(新版)から旧版にあったベルギーとイタリアが落ちました。編者も「できれば収録したかった」と書いておられるのに、なぜ入らなかったのだろう。文庫本として厚くなりすぎたのだろうか。

米仏独加日中露韓スイスが収録なので、憲法典のない(憲法的な法秩序がないという訳ではないが)イギリスを除ければ、他のG8(G9)も皆入っているのにつくづく惜しい。今の国力以上に歴史的意味のある憲法なのだが。

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チェ・ゲバラが好きなタレント

ふとテレビをつけたら、「オーラの泉」で意外な発言が。その女性タレントの好きな人物はチェ・ゲバラ。外国では珍しくないのですが、「キューバの社会主義革命に貢献した」という言葉が日本のタレントから発せられるのは意外だった。

その人は鈴木紗理奈さんでした。ワルぶるいい人という印象だったのですが、やはりいい人ですね。

ゲバラは中南米各国をめぐって革命を支援したのに、喘息持ち、というところにも魅せられるそうです。こういう感じ方、いいですね。

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頭の柔らかい著者の本2冊

実は私は自宅に洗濯機を持っていません。大阪には長居しないだろうと思い、引っ越しの大荷物になるのを嫌ったのです。(本やがらくたで置くスペースがないこともありますが)安普請のアパートで隣室の洗濯機の音が週末うるさく、自分ではああいう音を出すまいと思ったこともあります。当然、コインランドリーを使うわけですが、待合いのスペースがないので、こうして漫画喫茶に入ってブログなんぞ書きつつ、少し時間をつぶすこともあります。近くの駅のコーヒー店がつぶれ、さすがにマックのコーヒーは安くてもイヤ、本当にこの郊外の阪急沿線の文化の乏しさに嘆きたくなります。

がんばって公園やランドリーの小さなスペースで本を読むこともあります。しかし、最近それに適した本は2冊見つけました。どちらも思想系ですが、柔らかい頭の著書が書いたものです。

一冊目は、蔵研也『リバタリアン宣言』朝日新書。著者はわたしの高校の同級生です。私自身は進学校の落ちこぼれでしたので、著者の名誉のため、友人を名乗るのはやめておきます。しかし、やはり一時期同じ空気を吸っていた記憶から、著者の若い頃の明晰さがずっと続いていることが確認できたし、青年期の著者なりの思想遍歴の跡もうかがえて、知人ゆえの面白さは感じました。

日本ではこういう思想はどうしても受けないのですが、現代を読み解くには、アナーキーなリバタリアンの思考実験は必要不可欠だと思います。彼の本は、姉歯建築士や警察捜査の問題など現代の日本の事象をうまく読み込んでリバタリアン思想を理解させてくれるという親切な本です。この本を「単純」と決めつけ、その例示について個々突っ込んでいる書評が多いのですが、それはいささか使用上の注意を読んでいない類の批評です。この本は、知能のトレーニングブックですから。この本を読んだ後にどういう小さな実践からより自由な社会を作っていくかは読んだ人自身の仕事でしょう。

もう一冊は、東浩紀、北田暁大『東京から考える』NHKブックス。東京の都市分析を手がかりに社会構造、イメージ、ジェンダー、自由、およそ現代思想のあらゆる論点を同時に考えていく、そして実はそれが主軸であるという本当に面白い本です。わたしも東京のど真ん中に住んだことはないのですが、その周辺を実に19年もうろうろしていたので、個々のトポスがよく分かります。実際、日本で思想を語るのに東京を外して語れませんから、実は実にまっとうな試みなのに、楽しさを忘れていない。年少の著者たちの才能に敬服します。

大阪では、絶対にこういう本は書けないと思います。やはり東京に比べれば、横浜のような「巨大な地方都市」だと思います。これは悪い意味でなく、東京からそれなりに自律しているということです。その他の都市は、人工都市であったり、非常に空虚な町であったりするわけですから。

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