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ソルジェニーツィンの今

 マイ・ブームは衛星放送のロシアのニュース。ロシア台頭のせいで早朝のフランスのニュースが短くなってしまったけれど、やはり不思議な「民主主義国」であることが、報道からも分かる。
 まず、驚いたことが、閣僚が大統領に報告することがまるで儀式のように格式ばって行われ、ニュースになるということ。クレムリンの豪華な調度のなかで閣僚が緊張して大統領にサシで担当事項の進捗を報告するさまは、旧共産主義体制や、あるいは王宮時代を思わせる。
 今朝の放送分によると、コソボ独立に際し、ソルジェニーツィンがセルビア人に寄せるメッセージを出したようだ。学生時代に反共の闘士としての彼の論文を読んで、すごいと思いながらも、どうもそのしつこい筆致が好きになれなかった。冷戦後にそのナショナリストとしての側面がクローズアップされたが、彼がこのような形で体制メディアに利用されるのを見るのは悲しい。もちろん、コソボ側が正義というわけでもないが、同じスラブ系のセルビア人への同情は分かるとしても、コソボの自治権を奪ったセルビアの過去の行為は彼のなかでどう整理されているのだろうか。作家に自らの出自を超える世界的な想像力を期待する私は甘いのだろうか。

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