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商才と文才

 このブログのタイトルは、かつて郷里に実在していた同名の小さな(五坪の)商店からとったもので、それは私の祖母が経営していたことについては以前書いた。この祖母について地元の『北日本新聞』が2月10日付で追悼記事を載せてくれていた。
 祖母は『蒼(あお)』という文芸同人誌を発行していた。日本中に星の数ほどあるだろう同種の雑誌の一つである。中央の文芸誌には、学会誌の学界展望のように、同人誌のこれが面白いなどと簡単に紹介する頁があるから、あるいはそういうところに紹介されたこともあるかもしれない。
 しかし、PCで検索すれば、やはり地元作家のホームページのリンク欄や地元図書館の受贈地方雑誌リストくらいに出てくるだけである。ただ、常にこうしたリストの冒頭近くに出てくるのに少し驚いた。
 ここからは想像だが、誌名を五十音順(私の家族は五十音順で常に不利な立場にあり、この点敏感である)で若い「あ」で始まる誌名にしたのは、商才があった(文才のほうは分からない)祖母のアイディアではないかと思うのである。ちょうど、今が書き入れ時の引っ越し業界大手「アートコーポレーション(アート引っ越しセンター)」が電話帳で目立つように「ア」で始まる社名にしたように。もしそうだとすれば、少しでも他の人の目を引きたいという気持ちが切ない感じもするが、生きている人間の持つ愛すべき面白さ、工夫の現れとして微笑ましくも思えるのである。

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