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サービスの考え方

 新しい住所を得て数か月、生活には便利な郊外で、近くにトラック街道もあるにも関わらず、静かに暮せている。10分以内にいけるスーパーだけで数軒、ほかにマクドナルド、なか卯、吉野家、モスバーガー、ケンタッキー・フライドチキン、ガスト、ココス、TSUTAYA、洋服の青山、ユニクロ、紳士服のコナカ、ドトール。書店だけは大きくないが、それでも12時まで開いており、また職場が神田の本屋街に至近となったので、苦にならない。知識と情報へのアクセスさえ確保できれば、平凡な生活で満足な自分に、これ以上何も要らない。

 しかし、まだ慣れないのが、今風のクリーニング店の対応である。通勤途上でここしかないという絶好の位置にあり、価格も仕事も完璧なのだが、古い人間には違和感を感じることがある。

 これまで住んだところでは、古い街中のクリーニング屋でおやじに預ける際に、おやじのほうがここはしみ抜きしておきますか、と聞いてくれたものだ。もちろん、私自身気づいているところはこちらからいうが、こちらが気づかないところもプロの目で言ってくれるのもありがたい。

 今のところは、すべて事前にこちらに聞く。「しみ抜きの必要なところはありませんか。ボタンの欠けはありませんか。」後者などは見れば分かるわけで、顧客の指摘がなければ、当方には責任はありません、というふうに聞こえる。シミのままアイロンをかけても、指摘がなかったということになるのだろうか。

 バイトを使うにも型どおりの対応で処理できるのがいいわけだが、どうもまだ腑に落ちない。

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大阪の市町村長が批判されるべき本当の理由

 大阪府知事と市町村長の会合で、知事が「泣いた」ということだけを強調する番組が多いなかで、前後をより長く流したニュース番組があった。それを見て、分かったことは、あの「泣き」の前に知事のマイクが不調だったにも関わらず、新しいマイクを与えず「地声で聞こえるでしょう」と地声で話させていることだ。
 もちろん、これは意図的にそうしたのでなく、単に時間を節約しただけかもしれない。しかし、感情が高ぶったのを抑えようとしても、大声を出すと、体の他の部分の動きも制止しにくいことは誰でも知っていることである。
 府民の代表である府知事に向かって「○○しなさい」と命令調で語る某市長は問題外(元府議会議長の府政のボス的意識がそうさせたと評されても仕方ないだろう)としても、他の市長も散々責めておいて、相手にちゃんとしたマイクを与えないのも大人げない。フェアでもない。あの会合の司会が市長側だっただけになおさらである。相手が興奮しているようなら、マイク交換の間くらい待ってやるのも、人生の先輩としてすべきことだろう。
 司会の市長はそれを知っていて「こちらが泣きたい」と後で記者にコメントしたのだろうか。

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プレスティジャコモ欧州政策相?!

 イタリアの各メディアが第4次ベルルスコーニ内閣(首相は3度目の就任だが、一度任期途中で総辞職後、続投しているので、内閣の数では4次になる)の新閣僚を観測中。欧州政策相にプレスティジャコモ元機会均等相の名が。以前、HP「やそだ総研」の「イタリア美人議員ベスト5」でトップに掲げたのですが、筆者が女子大に就職したために、リンクを削除した、あのシチーリアの経営者出身の地中海美人です。フランスにもかつてギグー欧州政策相がいましたし、欧州で評判の悪いベルルスコーニのイメージ・アップになるか?いっそ、フラッティーニの外相就任で入れ替えにEU委員にしても、いいかも。

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スペインのほうが面白い?

 スペインで再選されたサパテーロ首相の新閣僚が就任。17人の閣僚(首相を除く)のうち9人が女性。女性の国防相就任はフランスに先例があるものの、いまだにマッチョな男性主義(最近もDVが社会問題になった)が残るスペインが、この数年ですっかり様相を変えた気がする。閲兵式での服装も都会のお嬢さんのような若さだ。(これを書いた後で知ったのですが、どうもオシャレなマタニティだったようです。)9人(副首相を含む)という数はイタリアの総辞職した中道・左派政権(6人だが、4人は特命相)をはるかに上回り、イタリアの中道・右派の新政権は前政権と比べても女性閣僚が増えるかどうかは極めて微妙である。プレスティジャコモ元男女機会均等相が入閣するのは確実だが。

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フラッティーニ外相?

 イタリア新外相に、イラク派兵時の外相フラッティーニの名前が挙がっている。確かに、ベルルスコーニの子飼いだし、EU委員への転出も、カトリック右派のブッティリョーネ(その後、トリノ市長選で負けるなど、散々な運命にある)が同性愛者差別発言で委員就任が認められなかったことを受けての緊急避難であったわけで、イラク派兵への評価に関するものではない。しかし、これはいろいろ欧州内で問題があったベルルスコーニが、自分は何一つ間違っていないと主張している印象を他国に与えないか?
 やはり右派政権で外相だった国民同盟のフィーニには下院議長を回すようだ。これでフィーニの側はいいのだろうか。確かに日本よりは下院議長の存在感はある。思うに、本当は、フラッティーニに代えてこの旧ネオ・ファシスト転じての欧州保守主義者をEU委員に出せば面白いが、やはり欧州議会が許容しないだろう。
 とすれば、EU委員は誰にするのだろう?

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ベルルスコーニ圧勝の意味するもの

 イタリア総選挙でベルルスコーニ率いる「自由の人民」(中道・右派)連合が圧勝。上下両院で十分な多数をとることが確実な情勢である。またしても、問題の多いベルルスコーニが政権をとるということだけでなく、北部同盟がベルルスコーニ率い得る選挙連合の中でこの勝利に決定的な役割を果たしたことで、このポピュリスト政党の影響力が増したことも懸念される。
 しかし、民主党は二つの宿願の一つは果たした。ベルルスコーニに勝利はできなかったが、左派の切り捨てには成功したのである。後者は表向き言えない(支持者として吸収しなければいけない)が、この旧・中道・左派内の「純化」路線は成功したのである。民主党の支持が統合前の2党(「左翼民主主義者」と「マーガレット」)の支持率合計を大きく上回ったことは、ヴェルトゥローニが敗北にも関わらず、党内と支持者には評価され得る結果を残したといえる。
 最左派4党の「左翼・虹」連合と、再建された社会党は惨敗で、上下両院ともゼロ議席となった。かつて新左翼系の「議会外左翼」という勢力がいたが、いまや左翼が議会外になったという感じである。
 日本でイタリアに関心を持つ人には、左派支持も多く、このことを悲しむ人も多いと思うが、私は残念とは思わない。「左派・虹」連合は、小党乱立の現状を本質的に解決しようとはしなかった(むしろ「左派党」を作るべきだった)し、確かにベルルスコーニの連合にも雑多な政党が入っているが、少なくとも軸になる3党は大きく、その意味で左派よりも統治可能性は大きい。選挙民はそこを見限ったのではないか。
 逆説的な言い方になるが、今回は望ましくない選挙法で、イタリアの将来には必ずしもマイナスでない結果をもたらしたといえなくもないのである。ただ、そう評価するには、新しい与野党の間で、再び小党が乱立しないような新しい選挙法改正を行わなければならない。

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イタリア総選挙投票日に

 まさにイタリア総選挙で投票中。今回は、私自身が身分の異動があり、ずっとウオッチできなかったのですが、若干、今回はそれでもいいや、と思えてしまうほど、選挙戦自体が魅力に乏しい。
 前にここで書いたように、左右両雄の直接対決(テレビ討論)はなく、最終盤も、金曜日に5チャンネル(ベルルスコーニ影響下の民放3局の一つ)の討論番組「マトリックス」で、一人ずつ時間差で、司会のレルネルのインタビューを受けたのみ。
 ベルルスコーニは、相変わらずの向こう見ずな減税路線で、固定資産税についで、今度は自動車関連の税金をなくす、と言っている。最左派と組まずに純化路線を行く民主党のヴェルトゥローニは、どうしてもやせ我慢をしているように見えてしまう。やはり、直接対決なく、左派側の内紛後に負けた2001年の総選挙の繰り返しに見える。今となっては、2006年のほうが例外的だったのか?
 今回の選挙も、まさにイタリア語で言う「パスティッチョ」、本質的でないつまらない争点をめぐる受けねらいのドタバタだった。過去の有名な政党と紛らわしい小党の「キリスト教民主党」の政党資格でもめて、後から投票用紙を印刷しなおせ、などといった馬鹿らしい争点もあったし、NHKがゴミ戦争をテーマに報道したのも、それは最大の争点では決してないが、ほかの争点があまりに他国には分かりにくいものばかりだし、小粒だったから、理解できる。
 でも、一応、HP「やそだ総研」には、前回苦労して作った、イタリア総選挙分析ツールもあるので、火曜の夜からは、マニアックなデータ作りをするつもりです。

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元気(大丈夫?)ですかー

 民主党の姫井参議院議員が大阪府立体育館でリングに上がり、アントニオ猪木にビンタをお願いし、猪木もそれに応じたようです。私は姫井議員に対する週刊誌の報道姿勢(プライベートがダメだから政治家としてもダメと匂わす)には反対で、プライベートがどうであれ、公務のほうをしっかりやってくれればいいと思います。
 ただ、今回のはひどい悪のりでしょう。週刊誌の「○○姫」という報道に立ち向かったつもりかもしれませんが、暫定税率と年金で与野党がガチンコで戦っている、このタイミングに、何をしているのだろう。前回選挙で民主党に投票した身にもなってほしい。お笑いが好きな私も、受けるどころか、大いに脱力し、引きます。
 民主党、大丈夫ですかー。元気があれば、何でもできますが、何でもやってよいというわけではありません。

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大政党のweb軽視

 久しぶりに日本の各政党のホームページにアクセスしてみた。現実に政権をとっている、あるいはとる可能性のある2大政党のホームページのトップページがぬるい、緩い。政権は絶対とれない小政党のほうがホームページはよくできている。
 共産党は、今、まさに問題になっている後期高齢者医療制度批判を冒頭に大きく掲げ(フラッシュでニュース一覧と機関誌「赤旗」の広告に切り替わるが)ているし、社民党もYou Tubeのように、自分たちの活動を動画で見ることができるようにトップページに分かりやすく並べている。
 ところが、自民党のトップページはフラッシュで「中小企業の声を聞きます」と「それでも暫定税率廃止を望みますか」だ。これらも重要でないとは言わないが、国民の生活に直結した喫緊の問題にストレートに答えていない。民主党に至っては、前回の総選挙で勝ったときの小沢代表の写真と「生活第一」のスローガンのままだ。どちらも総花的で重点が分かりにくい。
 ただ情報量が多ければいいのではない。メリハリをつけなければ。2大政党にはあえて「webを軽視していますよ」と言いたい。
 といっても、こんなブログだけで言っても自己満足でしかないから、両党にメール送ってみようかな。どうせ、読まないと思うけど。送っても、アリバイみたいなものか。でも、新聞の論説はお呼びでないとしても、投書欄に応募するにも、ネタが弱すぎるし。ここでゴチておきます。

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私的物価指標

 先週、近くのスーパーで日清カップ焼きそばUFOが1コ158円になったと書きましたが、昨晩行ってみたら138円でした。前回はスーパーの自社ブランド78円を2コ買いましたが、今日はこれを1コ買いました。この値下げは、必ずしもガソリン税の影響ではないでしょう。

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「新聞はどれも同じでは...」

『週刊東洋経済』で日経を中心とした新聞メディアの最近の動向を特集しているのを読む。日経のビジネス・モデルがよく分かった。
 新入生にアカデミック・スキルをつけるゼミナールで新聞の読み方についても説明しなければいけないが、どの新聞がよいかと聞かれたら、本当は日経を勧めたいが、先入観を与えないためには、各紙の強みを紹介して選ばせるしかないか?
 というのは、自宅通学の場合、外で働いている親は日経を家でとっていれば通勤に持って行くだろう。その家の学生が朝読めるチャンスはまずない。はたして、親は持って帰ってくるだろうか?もっとも、帰りにも読み返すかもしれず、また、会社のゴミ箱に新聞を入れるというのも、ちょっと考えにくい。子供の勉強のために読み終わった日経を回してくれるだろうか?
 急ぐこともないかもしれない。私も大学2年までは朝日をとっていた。ただ、当時と違い、3年生が就職活動のピークになっている分、われわれの時代よりも早い導入があってしかるべきだが。

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スーパーの色、緑

 新聞の折り込みで気になった点があり、地元のスーパー三軒のホームページをチェックする。いずれも都内に多くの店舗を持つチェーンだが、どれもトップページの色が緑が基調になっているのに少し驚いた。やはり人間の心理で、こういうのを見ると新鮮な野菜や果物が買いたくなる、のかな?
 リッチな人たちが通うところは少し違うかもしれない。と、思ってみたら、やはりM屋などはオーセンティクなヴァイオレット気味のグレー。

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スーツと政治

 少し身だしなみも整えないと、と考えて、片瀬平太『スーツの適齢期』(集英社新書)を電車のなかで読む。40代、50代の大人の着こなしについて書いた本だが、9.11直後の我が国の政界トップと、(東スポに「埼玉県出身」と面白半分で書かれた)有名な米国人タレントの着こなしを比較して、後者の緊張感あふれる服装に軍配を上げているのが面白い。それぞれどういう着こなしであったかは、本を読んで頂くこととして、テレビ時代のメッセージに服装も重要だと改めて認識できた。
 それにしても、今になって「ナポリ仕立て」の手作り感が世界中のスーツに影響を与えているという記述には驚いた。ナポリの文化的ピークは20世紀初頭じゃないかと一般的な理解では、いけないようだ。

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奇跡の一冊!

 私も参加していた「原典・ヨーロッパ統合史研究会」の成果である『ヨーロッパ統合史』(遠藤乾編、名古屋大学出版会)が刊行されました。定価は3,200円+税で、今月中に書店に並びます。このテーマでこれだけの内容の本が出るのは、関係者として言うのは何ですが、まさに空前絶後でしょう。
 専門家にぜひ使って頂きたいのはもちろんなのですが、例えば大学で専門でないのに国際政治、ヨーロッパの歴史や政治も教えなければいけないという方もぜひ、これを頼って講義をしてください。
 なお、私はこの通史には執筆していません。年内に姉妹編の史料集が出て、そこに少し執筆しています。お楽しみに。(当分の間、この記事を常にトップにおきます。実質的な最新記事はこの下です。)
Thebook

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紙テープはいつなくなったか

「キャンディーズ」解散30周年でファンたちが大画像を前に集まったとの報道。各自10本の紙テープが渡され、会場が色とりどりの紙テープだらけになりながら、皆楽しそう。これは、私よりもやや上の世代で、70年代のアイドルには紙テープでの応援は盛んで、初期の西城秀樹なども紙テープまみれだった記憶がある。
 報道では、知らない世代に向けて「紙テープの使用は現在では禁止されている」との字幕が。はて、いつからだろうと、ウィキペディアの「紙テープ」の項を見ても分からない。「紙テープ 禁止」で検索しても、客船の送迎(ちなみにこれに紙テープを使うのは日本独特のものだとの説がネット上にある)や野球場、プロレスでも盛んに使われていたが、今はいずれも怪我やゴミの防止目的で禁止が大勢で、しかしいまだに野球とプロレスではまだ「紙テープは使えないのか」という問い合わせがあることが分かる。そういえば、ビューティー・ペアのように歌う女子プロレスラーも紙テープはつきものだった。
 実体験的に1980年前後からなくなったのではないかと思うのは、私が高校生のときに行った富山市公会堂での聖子ちゃん(松田聖子)のコンサートでの経験である。このときには、暗黙で紙テープは禁止ということは浸透していたらしく、観客の一人だけが紙テープを投げて、係員に会場から排除されていた。だから、私は紙テープを投げたことがない。
 しかし、紙テープの衰退とともに、アイドル人気も斜陽になった気がする。松田聖子のアンチとして台頭した中森明菜がアーチスト系と接点を見いだし「ディーヴァ」となる(明菜はレコード大賞を取れるが、聖子は取れない)ことで、聖子ちゃん以降は真に国民的アイドルはいなくなった。森高千里は、当初は当時出現した「オタク」たちのアイドルだったし、モーニング娘。は、私の世代には、キャンディーズやピンク・レディーその他の昭和の諸々のアイドルのアイディアを混合したように見える。
 別に国民的アイドルの復活も期待しないけれど、日本の若手歌手がみんな自分を「アーティスト」と自称するのも正直鼻白む。そこまで言うなら、かつてのフォークや欧米のロック歌手のように政治や社会も歌い込んで欲しい。

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明確で強いコメント

 NHKの関東エリア番組「特報首都圏」で、副作用のある薬を大量に処方する一部の精神科医の不正を告発していたが、ゲストとして解説されていた神戸親和女子大学の精神科医の先生のコメントが秀逸。不正な医師の例には「言語道断」「医師免許を持ったヤクの売人」とバッサリ言い切って、解説は見ている素人にも明快だった。自信がないとこうはっきりは言えないはずだし、メディアでの発言の仕方も知悉されている。勉強させていただきました。

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左右直接対決なき選挙戦

 自分の生活に大変化が起きたために、久しぶりに、投票が間近(13,14日)に迫ったイタリア総選挙の動向をチェックしています。
 しかし、どうも今回の選挙戦は前回と違い、まだ左右両雄の対決討論もなく、HP「やそだ総研」に何か書こうにも小ネタの類が多く、困っています。昨日発表されたある調査によれば、65%の人が左右両雄の直接対決を見たいと言っているのですが、まだ実現する感じはなく、展開は前々回の2001年の総選挙に似てきました。先に行われたスペインの総選挙では直接対決があっただけに、地球の裏側からの観察者にとっても残念な現状です。
 2001年(中道・右派勝利)の場合は、中道・左派がユーロ加入後の課題喪失感と連立内紛のせいで1年前から負けそうだといわれており、当時ローマ市長だったハンサムなルテッリをリーダーとしたものの、ベルルスコーニは直接対決を避け、両者はそれぞれ個別にRAIや民放のトークショーに出演し、インタビューを受けたり、市民との対話をするだけでした。これは、ベルルスコーニが自分よりハンサムなルテッリと直接対決を避けたとか、右派優勢のなかで失点を恐れたとか、いろいろ喧伝されました。
 2006年(中道・左派勝利)は、中道・左派のプローディは、出身地(おいしい食べ物が多いエミーリア=ロマーニャ州)とぽっちゃりした体型からつけられた愛称がモルタデッラ(脂身の多いハム)で、テレビ写りではベルルスコーニより有利とはいえない(筆者は落ち着いたいい顔だと思いますが)ということもあり、両者は2回の対決に臨んだわけですが、プローディは少なくとも1回目の討論ではベルルスコーニに勝っていて、1996年に行われた直接対決と同様、なかなか「教授」の底力が現れていたのでした。
 今回の中道・左派の代表ヴェルトゥローニ(民主党書記長)は、プローディよりもインテリ(映画評論家でもある)くさく、ある風刺漫画家には青虫に描かれ、ハンサムかどうかは微妙(決して不細工ではないが)なのですが、言葉はプローディよりも勢いがありますし、世論調査では中道・右派がやや有利ですので、ベルルスコーニ側にはあえて危険を冒す理由はないかもしれません。
 それにしても1994年から右派のリーダーはずっとベルルスコーニで、4回の総選挙で2勝2敗ながら、この間の3回の欧州議会選挙(いまや事実上の中間選挙に近い)で優勢勝ちしたのを含めて、基本的にプローディ以外の中道・左派には誰にも負けていない強さには、好き嫌いは別にして、そのイメージ操作の巧みさに驚かざるを得ません。
 最後の最後のどん詰まりでテレビ討論に応じて、売れそうな公約で言い逃げを図るかも?今のところ、なさそうですが。

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東京という街の志

 東京で上映が断念された映画「靖国」を大阪の「第七藝術劇場」に続き、京都の「京都シネマ」と広島の「サロンシネマ」が上映するという。東京に一つも勇気ある映画館がないのは、どうしたものか。
 もっとも、現実に右翼などの妨害があれば、映画館だけを責められない。石原都知事、こういうときに「映画の内容はともかく、表現の自由は守る」とか言って警視庁に支援を要請すれば、男を上げますよ。もし、こう言ってくれれば、仮に新銀行東京で400億円を無駄にしても、あなたを支持します。

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「靖国」を見に、大阪に行こう

 話題の映画「靖国」が東京、大阪の複数の映画館で上映を断念し、大阪の「第七藝術劇場」だけで5月に上映されるという。ニュースで流れた部分だけで十分、面白い映画であることが分かる。8月15日にはいろいろなことが神社で起こっていると噂には聞いていたが、軍服で抜刀する人、靖国参拝に理解を示すアメリカ人とそれにも文句を言う国粋主義者、このような不思議な空間を10年にもわたって追ったというから、これは十分見る価値がありそうだ。
 大阪にいたとき、何度も十三にあるこの映画館に行った。日本のインディペンデント系、ヨーロッパ系ミニ・シアター向けの映画も多くかかる、通好みの映画館だった。5月には、大阪、いや十三へ行こう。
(注)学会出張で旅の多い研究者のみなさんには説明不要ですが、大阪に馴染みのない方に。「十三」は「じゅうそう」と読みます。私鉄優位の関西の交通の枢要、阪急の大阪梅田から出る、神戸、宝塚、京都行きの三路線がここまでは並行して進み、ここから各方向に分かれていきます。そのためか、古い商店街と風俗街があります。

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日本版ピッグ・ブックは可能か?

 衛星ニュースのCNNで、アメリカの議員による「お手盛り予算」つまり連邦予算を自分の周囲のために濫用した例を市民団体「政府の無駄遣いに反対する市民」CAGW(Citizens Against Government Waste)が2008年版のピッグ・ブック(Pig Book)で公表した。こういう予算案件をアメリカでは「ポーク」プロジェクトというらしい。
 アメリカの市民団体がやはりすごいと思うのは、単にデータを揃えるだけでなく、それをメディアで面白く伝えてもらえるように、議員自らの名前を冠したセンターへの予算支出には「ナルシスト賞」、パリ(南仏ではない!)でのオリーヴの航空調査には「フレンチ・キス・オフ賞」(French Kiss Off Award)、宇宙線観測計画には「未確認財務物体賞」(Unidentified Fiscal Object Award:未確認飛行物体=UFOにかけたギャグ)、シカゴのグリーン・ストリート植樹計画に「木にお金はならないで賞」(Money Doesn't Grow on Trees Award)など面白い賞で個々の議員を「顕彰」していること。
 日本でも個々の無駄な案件の報道はあるが、このような総合的なデータで、議員一人一人を名指しをしている例はなく、道路財源の論議の激しい今、こうしたデータの必要性が感じられる。
 これは、個人の研究者のレベルではやれない。メディアや市民団体を総動員した組織が必要だ。できれば、田中角栄氏の提案による暫定税率成立直後からの無駄を全部歴史的に積み上げ調査した、Historical Pig Bookとでもいうべきものも必要だ。

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ご挨拶

 4月1日から、共立女子大学国際学部専任講師になりました。まだ着任したばかりで、これまでお世話になった方々には、後日挨拶状をお送りさせて頂きますが、今後ともよろしくお願いいたします。
 これまでと違い、フリーではないので、ブログの内容も多少とも変わってくるかもしれませんが、これまで同様、仕事や専門研究についてはここでは詳述せず(それはHP「やそだ総研」に任せ)、私的なこだわりや、自分やこれを見て頂いている方へのちょっとした思考のヒントやネタのようなものをつれづれに書こうと思っています。

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