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ベルルスコーニ圧勝の意味するもの

 イタリア総選挙でベルルスコーニ率いる「自由の人民」(中道・右派)連合が圧勝。上下両院で十分な多数をとることが確実な情勢である。またしても、問題の多いベルルスコーニが政権をとるということだけでなく、北部同盟がベルルスコーニ率い得る選挙連合の中でこの勝利に決定的な役割を果たしたことで、このポピュリスト政党の影響力が増したことも懸念される。
 しかし、民主党は二つの宿願の一つは果たした。ベルルスコーニに勝利はできなかったが、左派の切り捨てには成功したのである。後者は表向き言えない(支持者として吸収しなければいけない)が、この旧・中道・左派内の「純化」路線は成功したのである。民主党の支持が統合前の2党(「左翼民主主義者」と「マーガレット」)の支持率合計を大きく上回ったことは、ヴェルトゥローニが敗北にも関わらず、党内と支持者には評価され得る結果を残したといえる。
 最左派4党の「左翼・虹」連合と、再建された社会党は惨敗で、上下両院ともゼロ議席となった。かつて新左翼系の「議会外左翼」という勢力がいたが、いまや左翼が議会外になったという感じである。
 日本でイタリアに関心を持つ人には、左派支持も多く、このことを悲しむ人も多いと思うが、私は残念とは思わない。「左派・虹」連合は、小党乱立の現状を本質的に解決しようとはしなかった(むしろ「左派党」を作るべきだった)し、確かにベルルスコーニの連合にも雑多な政党が入っているが、少なくとも軸になる3党は大きく、その意味で左派よりも統治可能性は大きい。選挙民はそこを見限ったのではないか。
 逆説的な言い方になるが、今回は望ましくない選挙法で、イタリアの将来には必ずしもマイナスでない結果をもたらしたといえなくもないのである。ただ、そう評価するには、新しい与野党の間で、再び小党が乱立しないような新しい選挙法改正を行わなければならない。

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