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連休は中国とロシア?

 経済誌「週刊ダイヤモンド」が中国とロシア、「週刊東洋経済」が中国の特集を組んで、ビジネスマンの連休の頭の体操は中国とロシアで決まり、のようだ。確かに生半可な理論では解けない国である。
 しかし、やはり連休はビジネスから離れて思想や文学、美術や音楽を語りたいものである。それに格好の本が連休直前に出た。「カラマーゾフの兄弟」の話題の新訳(光文社古典新訳文庫)の訳者、東京外大の亀山郁夫学長と佐藤優氏の対談本『ロシア 闇と魂の国家』(文春新書)である。帯の惹句からしてシビれる。「独裁者なきロシアなどあろうか?」
 ジャンルなどという狭い了見は、両氏にはない。政治から文学、音楽、美術、映画、宗教に自由に行き来し、ロシア人の心性に深く切り込む、すごい本だ。スターリンやプーチンなどのロシアの指導者の心理面の分析には、ドストエフスキーはもちろんのこと、ヴィソツキーの歌も出てくれば、タルコフスキーの映画の話も出てくる。
 この二人の教養はロシアに留まらない。いつも感心させられるが、佐藤氏がプーチンのイデオロギーをムッソリーニのイタリア・ファシズムと比較しているくだりは、特に素晴らしかった。
 

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