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コッシーガ、南オセチア情勢を評す

 グルジャ・南オセチアでの国際的緊張で、衛星ニュースのロシアのニュースを見落とせなくなった。といっても、早朝のは朝5時台なので、見逃すことも多い。今朝も半分寝ぼけながらみていたが、「コッシーガ」という名前を聞いて、びっくり。

 なんでも、西側諸国(NATO諸国というべきだろうが、俄然この言葉をまた使いたくなっている情勢である)の政治家で唯一、コッシーガ元イタリア大統領が、南オセチアの独立に賛成しているというのだ。

 終身上院議員で半ば楽隠居の政治家を引き合いに出さなければいけないほど、西側諸国にロシアの味方が少ないことの証左だが、イタリア政治を見ていない方々には、いささか奇妙だろう。

 実は、このコッシーガという人、「やそだ総研」では紹介済みだが、大統領職を離れて既に十数年ながら、なかなか油断できないタヌキ親爺なのだ。元キリスト教民主党のリベラル右派だが、実はイタリア共産党の人気政治家だったベルリングェルのいとこで、高齢者が多いイタリアの大統領(憲法で50歳以上と規定)としては最年少、50代で大統領に就任しながら、汚職事件で揺れるイタリア政界の政治改革を進めるために任期前に辞職、「第1共和政の壊し屋」と呼ばれ、終身上院議員になってからも、90年代末には中道小勢力を結集し新党を作り、政権参加、その後解党したほか、スペインのアスナール元首相など、外国首脳とも独自の人脈を持つ。

 それでも、なぜ今回コッシーガの名前が出たのか、分らなかった。そこで、イタリア紙を幾つか当ってみると、以下のような事情だった。

 コッシーガはイタリアの保守的新聞「イル・テンポ」で、グルジャ人の住民が少ない南オセチアやアブハジアを自国内において統治しようとするグルジャ政府を「小さな帝国主義」として批判しているいるのだ。コッシーガは、コソボの独立を認めた西側の過去の政策との矛盾を心配しているだけでなく、老練政治家らしく歴史を遡って、仮にロシアがソ連時代に南オセチアをかなりロシア化したとしても、それは、イタリアが南チロルをオーストリアから割譲させた後、ファシズム期にイタリア系を移住させイタリア化を進めた過去と比べて果たしてより悪いといえるか、というのだ。

 いつも通り、一見へそ曲がりに見える、相変わらずの天の邪鬼ぶりがさすがだが、確かに一理ある。

 

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