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メルケルの「クリーヴィッジ」

 政治学、とりわけヨーロッパの政治を教える者が必ず言及する専門用語に「クリーヴィッジ」(cleavage)という言葉がある。日本語では「(社会的)亀裂」と言葉を補って訳すこともあるが、もともとは単に「亀裂」で、このように言葉は専門分野ごとに違いますよ、この言葉は生物で勉強する「卵割」などにも使われますよ、などと言って、政治学では、国家や社会のなかで紛争を起こしうる対立軸として例えば、宗教、言語、階級などいろいろありますよ、と説明するわけだ。
 その際に、こうも付け加える。「ただ、街中で大声で話す言葉ではないかもしれないね、この言葉には別の意味もあるから。その意味を知りたい人は後で辞書を引いてね。」こう言うと、辞書を引くだろうという算段である。
 この言葉は、その「別の意味」でここ2,3日の外電に政治関連ニュースで登場した。日本同様、総選挙が近いドイツのキリスト教民主同盟(CDU)のヴェラ・レンクスフェルトというベルリンの左派の強い地域に立つ女性候補が、退屈な選挙ポスターでは効果なしと、同じ党のメルケル首相と自分の胸元が大きく開いたドレス姿をポスターにし、「われわれにはもっと提供できるものがあります」という二重の意味の面白いコピーを添えた。
 これで「クリーヴィッジ」のもう一つの意味がお分かりですね。ピンとこない方はこちらをご覧下さい。
 ドイツの風刺雑誌『タイタニック』には、メルケルさんが怒ってるぞ、という風刺漫画もあるのでご覧あれ。

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