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富山は「保守王国」呼び名の返上を

 参議院選挙の富山選挙区の民主党候補に、さきの衆議院選挙の富山3区の候補者(落選)だった元民放アナの相本芳彦氏が決まったことがYahoo Newsに流れた。その関連記事を読んでいたら、前回の衆議院総選挙で、自民党の得票率が民主党のそれを上回った県は富山と島根だけだと改めて知った。その富山県でも県都、富山市の旧市域である富山1区は民主党が勝ったのである。
 富山は極めて保守的な県であり、非自民勢力でも、社民党がまだ少なからず勢力を残し、さらに国民新党の前代表、綿貫民輔(元自民党幹事長、現在は議席なし)がいる(自らは長く議席を確保してきた富山3区で立たず、比例区に回り、自民党の同区の議席獲得を可能にしたことで、自民党と全面対決に至っていない)ことから、民主党が十分に伸びていない。
 しかし、自民党の1区の長瀬甚遠(労働省OB、小選挙区落選、比例当選)が当選後に提出した質問趣意書は、民主党の政治主導を質した(そのこと自体は野党として間違っていない)が、その内容は、むしろ官僚の関与が少なくなることを批判するものだった。3区の橘慶一郎は世襲3世(さらに貴族院議員の祖先もいる)である。
 世襲が悪いとは言わない。しかし、この半世紀間に3区の中核都市、高岡は衰退の一途をたどっている。旧田中派の幹部だった同じ選挙区の綿貫民輔(この人の基盤は高岡より山地の砺波地方だ)の力もあって、選挙区内の道路は県境の山奥まで届いたし、高速道路もできた。新幹線もいずれは来るかもしれない(欲しくないけど)。しかし、いずれも高岡の中心から大きく外れている。
 私の自民党嫌いは、全国レベルで民主党を支持する理性的な部分と、地元高岡を衰退させた自民党及び保守勢力の無策への怒りという感情的な部分から成っている。以前にも書いたが、高岡は東京と同時に市制施行した30数都市の一つである。しかし、同じ条件だった町のなかで、今日、全国的には最も知られていない町だろう。
 現に地元に帰ってみると、ほとんどすべてが保守支持の親戚縁者たちがこぞって褒めるのが、県都富山市の森市長である。森市長は保守系だが、コンパクトシティ推進やライトレールなどで全国ニュースで取り上げられることも少なくない、アイディア豊富な人である。冗談交じりに「森市長に高岡市長を兼務してもらえないだろうか」という声もあった。地元の人も現状には満足していないのである。
 舛添要一ら自民党の改革派が「新自民党」を作るならともかく、そうでないなら、全国屈指の大学進学率を誇る、勉強はできる県、富山は、少なくとも旧自民党にはそろそろ引導を渡すべきではないだろうか。

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