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「CBSドキュメント」も終了

 TBSが深夜に、CBSニュースのドキュメンタリー番組「60ミニッツ」を編集して流していた「CBSドキュメント」が終了した。ドキュメントの前後にピーター・バラカンが日本人に分かりにくいニュアンスを簡潔に補足しているのも無駄がなかった。時々のアメリカの政治にも影響を与えた力のある番組で、これを日本人が日本で(アメリカの放送の何週後かであったとしても)見られることはとても重要だった。アメリカの本物のジャーナリズムのすごさ、アメリカ人のものの考え方も分かる、すばらしい番組だった。日本語版は1988年、まさに冷戦崩壊の直前に始まり、冷戦後の全期間をこの番組は追ってきた。
 また、必ずしも深刻な政治・社会問題だけでなく、世界のあちこちに取材して、面白い話題も提供してきた。例えば、イタリア関係でも、世界を特別機で飛び回り、ホテルを定宿にする型破りのイタリアの外務大臣デミケリス(90年代初め)を追ったものもあったし、大人になっても結婚せず、実家に留まり母親の世話を受ける息子たち「マンモーニ」を追ったものも面白かった。サルコジ大統領などを、その業績よりも、人柄からアプローチするなど、ニュースで見えないものも見られた。
 民放の苦境から、高価なタレントを使う番組は減るが、ドキュメンタリーや実録ものは増えるという観測もあったが、それらはやはり小さなドキュメンタリーというべきで、60ミニッツは世界的な名声のある大ドキュメンタリー、ドキュメンタリーの教科書だ。
 これは、大損失である。

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