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政党のシンボルカラーについて

 政治を講じるようになってからずっと、調べていても確固たる答えが出ない問題に、政党のシンボルカラーの意味や起源がある。各国の議会史などを一国ずつ丹念に読めば出てくるのかもしれないが、そこまでマメにできない。
 つまり、イギリス総選挙で各党党首がネクタイにも気を使った、保守党(青)、労働党(赤)、自民党(黄)という色遣いはいつ始まり、どういう意味を持つかということである。ヨーロッパ各国で似た配色もあるし、同じような政党でも国によって微妙に違うこともある。
 イタリアのキリスト教民主党(もはや存在しない)は、カトリック政治勢力そのものが歴史的に「白」と言われているが、ドイツのキリスト教民主・社会同盟は「黒」であり、これはどちらも僧職の衣類と関わる(イタリアの場合は、ローマ教皇の色である)という説がある。保守派では、スペインの国民党も青、イタリアの「自由の人民」も青だが、後者はたぶん、イタリアのサッカー・チーム「アズーリ」をイメージしたベルルスコーニの宣伝によるもので深い歴史的意味はないと思う。イギリスの場合、保守党の青はロイヤル・ブルーとも関係ないこともなかろう。イギリスとドイツの自民党は前者がやや左寄り、後者がやや右寄りの気味があるが、同じ黄色なのはなぜか。ともかく、以上は推論でしかない。
 実は本場、ヨーロッパでも確実な情報が少ないのか、イギリスの新聞『デイリー・テレグラフ』に、なんで自民党は黄色を使うのだろう、という記事が出た。教えてもらうつもりで読んだが、この記者も確固たる裏づけがない推論だ。ただ、読者のコメントに面白いものがあった。
 それによると、19世紀では保守党は赤、自由党は青だったが、労働党が赤(社会主義だから当然)を使ってから、保守党が青にせざるをえなかったのだ、とある。赤(社会主義)に対抗するため、青(自由党)を侵食ないし連合せざるを得なかったという人もいる。これは分からないでもない。アメリカは今でも保守的な共和党が赤で、民主党が青だ(社会党や共産党がない事情もある)。どうもこの人、労働党嫌いのようだが、自由党は社会民主党(もともとは労働党右派の離党者、だから赤)と合同して、自民党となり黄色になったのだという説である。この人も確固たる証拠は示していない。ただ、イギリスの自民党は比較的最近現在の党名になったわけで、ドイツの自民党はもうあったから、あるいは真似たのかとも思う。この人は、反欧州派のUKIP(連合王国独立党)が王室や貴族(ローマの皇帝のトーガの色でもある)を意味する紫を使用していることを笑止千万としているが、同感だ。
 ここまで書いて、別の記事を見たら、ホガースの絵画では、保守、自民両党の先祖のトーリーが青、ホイッグは黄色と今日と同様だという。まだまだ分からない。そういえば、イタリアの民主党がオレンジなのは、左翼民主党(赤)と自由主義(黄)の混合なのだろうか?もっともキリスト教民主主義の左派もいるので、白も入っているのかもしれないが。

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